オーベルチュールクロツヤシカクワガタの飼育情報

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基本情報

和名:     オーベルチュールクロツヤシカクワガタ (ニセシカクワガタ)
学名:     Pseudorhaetus oberthuri Planet, 1889
分布:     ベトナム北部(ハザン省)、中国(雲南省東南部)?
野外珍品度:  少ない★★★★☆☆
サイズ:    ♂29.4-59.5mm ♀26.2-36mm
飼育レコード: 62.3mm(2022)  ※2022年時点BE-KUWA参考
野外レコード: 62.0mm 

飼育難易度 : やや難しい★★★★☆☆
飼育温度:   17〜25℃
成虫寿命:   半年〜1年ほど?
幼虫期間:   半年〜1年ほど?

備考

Pseudorhaetus属の基準種とされていて、主にベトナムのハザンで採集された個体が国内でよく流通している。属名の「Pseudo」には「偽物」という意味があるそうで「偽のRhaetus属(シカクワガタ属)」という表現から、大図鑑では「ニセシカクワガタ」という和名が使われている。

ベトナムのハザンでは、5-7月頃に発生し、標高1500-1600mほどのカシ科植物の樹液に集まるが、灯火には飛来しないそう。昼行性の可能性が高いらしい。同属のザウテルクロツヤシカクワガタも昼間に活発に活動し灯火に飛来することは稀なようなので、もしかしたらPseudorhaetus属はどれも昼行性なのかもしれない。

飼育は他のシカクワガタの仲間同様、材に産卵し、幼虫はマットや菌糸を食べるそう。現レコード個体はマット飼育で、1令時に1500mlボトル23℃で管理、3令で一度ボトル交換を行い18℃まで温度を下げて、幼虫期間約1年半ほどで羽化させているそう。

幼虫は落ちやすいと言われているが、そこまで弱い印象はいまのところない。

2024/6/14入手

SMIS様より野外品の成虫ペアを入手。ベトナムのハザン産の個体で、価格はたしか1万円前後。野外品は6月頃に入ってくるそうで、値段や流通量から現地での個体数はそこまで少なくない印象。

タランドゥスのように強烈な光沢をもち、クロツヤシカ独特の捻じ曲がった大アゴがとても良い。
私的にはサイズ帯もちょうどよく、とても気になっていた種類なので、野外品から累代を始める機会を得られてとても嬉しいです!

産卵セットの様子はこちらの動画でまとめてます。

2024/9/12産卵セット割り出し・ボトル投入

産卵セット割り出しの様子はこちらの動画から確認

材周辺や材の中から得られた幼虫をブナマット800mlボトルに投入。ある程度は飼育部屋約23℃前後の環境で管理した後、貸し棚17℃の環境で移動させて約1年半放置。

2025/12/8成虫掘り出し

まだ蛹や幼虫のボトルがある中、1-2ヶ月前に羽化を確認していたボトルを7本掘り出し。流石に17℃管理だと羽化まで約1年半かかりました。幼虫が落ちやすいとの情報を言い訳に、今回は1本放置しました。

結果、♂54mm,55mm,56mm,56mm ♀38mm,37mm,32mm

結果を見るに、17℃まで下げても不全などはなく無事羽化しているので、3令初期からこの温度で管理するのは良さそう。800mlで1年半1本放置になってしまい、幼虫ももっとボトルの空間が欲しそうな食い方をしていた(広い空間を作って食ってた)ので、更なるサイズアップを狙う為には、3令初期でより大きな容器のボトルに交換することが有効だろうと感じました。とりあえず得られた成虫は16℃のワインセラーで来春4月頃までしっかり休眠させて、6月頃にはペアリングさせたいと思います。

画像の個体は56mmの♂

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