クワガタ飼育レコードコンテストについて

飼育

今回はクワガタ飼育レコードについての記事になります。よく「ギネス」とか「レコード」とか言っていますが、正式には「クワガタ飼育レコードコンテスト」です。

クワガタ飼育レコードとは

クワガタ飼育レコードコンテストとは、むし社が出版する「BE-KUWA」というクワガタ雑誌の最大の企画で、ざっくり言うと世界のクワガタの最大体長を記録・更新するものになります。クワガタ飼育を楽しむ人の間では、より大きいサイズの個体を羽化させようと日々切磋琢磨しており、BE-KUWAではその最大体長をクワガタ飼育レコードコンテスト(以降レコード)という形で記録しています。

余談ですが、以前は「ギネス」なんて呼び方をされていたようですが、BE-KUWAの第15回クワガタ飼育レコード号(2016年)を境に「ギネス」から「レコード」に変更されたようです。詳しくはわかりませんが「ギネス」という言葉はどうやらイギリスで発行された「Guinness World Records」という世界記録を管理した書籍から来ているそうで、元々はビール会社のギネス醸造所から来た言葉らしいですね。

話を戻すと、レコードの記録はBE-KUWAが管理していて、毎年BE-KUWAの年末号でその年にサイズが更新された個体が発表されます。

レコードのサイズはその種類の最大サイズの参考になりますが、BE-KUWAに申請することで初めて記録されるものなので、飼育者によってはレコードよりも大きな個体を羽化させても申請していない場合(属に言う裏レコード)があり、必ずしもレコードサイズが本当の最大体長ではない場合もあるようです。

今回、遂に私もレコードより大きい個体を羽化させてレコード申請をしてきたので、レコード申請の方法と注意点について下記にまとめさせていただきました。

レコードの申請方法

それでは、レコード申請の注意点と実際にレコード申請をする手順について紹介していきます。

注意点

まずレコード申請を行う時の注意点について整理します。おおまかに下記の3点に気をつけましょう。

①締切
②更新サイズ
③ネットで未発表 ※要注意

①締切について

レコード申請の締切は基本的にその年の8月中旬頃になります。今年(2022年)の場合は8月13日までに届いたor持ち込まれた個体が有効になるようです。もし締切日から遅れてしまった場合は、翌年のレコード発表に回されてしまうのでご注意下さい。

②更新サイズについて

レコードサイズはBE-KUWAのレコード発表号の表で確認できますが、雑誌がなくともネット上で確認できます。ここに記載されているサイズより+0.5mm以上大きい場合は申請が可能なようです。最終的には編集部の方が実際に計測した値が記録になるので、申請する時はしっかりとノギスを使って体長を計測して、確かに記録を更新していることを確認しましょう。また、測定する場合は羽化から1ヶ月程度経過してから行いましょう。標本の場合は+0.2mm以上大きければ申請可能のようです。

③ネットで未発表について

ここが一番ネックなポイントです。応募条件に下記の一文があります。

他誌やインターネット上に未発表であること。発表予定がないこと。既に発表されてしまった個体は、こちらへのご応募が先であったとしても、登録をお断りさせていただいてます。」

つまり、レコード申請する個体はネット上に公開してはいけないということです。私もSNSやブログで羽化個体の自慢をしていますが、レコード申請する個体は注意が必要ですね。

どこまでがセーフでどこまでがアウトなのか詳しくはBE-KUWA63号の115ページに飼育レコードの注意点いくつかが詳しく載っているようです。ザックリ言うと、真上からの写真計測サイズの公表がアウトです。斜め45度以上角度を付けた写真や、「レコードオーバーが出た」という表記はセーフだそうです。

レコード申請手順

レコード申請に必要な手順は2つです。虫を送るか直接持っていくか選べます。

①申請メールを送る
②虫を送る or 虫を持っていく

申請メールに必要な情報

まずはレコード申請に必要な情報をメールで送ります。

⓪件名「レコード申請 ◯◯(種名) ■■(応募者名)」
①申請個体の情報(種類・産地・体長)
②飼育経緯のコメント(雑誌に載る文章)
③虫にノギスをあてた写真
④応募者写真(雑誌に載る写真)
⑤応募者の情報(住所・名前・連絡先)
⑥虫を発送するか・直接むし社に持ち込むかについて

上記の情報を書いたメールをBE-KUWA宛に送ります。正式な記録はBE-KUWA編集部の方が測った値になりますが、事前にノギスでしっかり測った値と写真をメールに添付します。

応募者写真については、後ろ姿でも遠目でもいいので人間が写ってるものがいいそうですが、過去のレコード号を参考にするとどこまでがOKなのか正直わからないくらい多様性に富んでいるので、編集部を困らせない範囲で選びましょう。

わざわざ⑥の項目を作りましたが、申請する虫を発送するか持ち込むかも本メールに明記した方が親切です。持ち込む場合は持ち込む日の日程調節が必要な為、事前に何候補か持ち込みに行ける日時を定時しておくと申請がとてもスムーズにいくと思います。

送るか持ち込むか問題

直接むし社に持ち込むか、発送するかで迷うと思いますので、それぞれのメリットデメリットを私なりにまとめてみました。ちなみに私は持ち込んだ経験がありますが送った経験はありません。

持ち込み

メリット

・生体への負担が小さい
・測定記録がその場でわかる

デメリット

・むし社までの移動時間と交通費がかかる

持ち込みの一番のメリットは、その場で計測・撮影してくれるのですぐ生体を受け取れることです。私が持ち込んだ時は目の前ですぐ計測してくれて記録もその場で知ることができました。撮影は10〜20分くらいだったと思います。撮影はバックヤードで行うので、撮影中は店内の賞品を眺めたりお買い物ができて一石二鳥でした。申請の為に1日潰してしまいましたが、一番確実な方法でとても良い機会になったと思います。

送る

メリット

・移動時間や交通費がかからない

デメリット

・生体へ往復発送の負荷がかかる
・発送の手間と送料がかかる

虫を発送する場合は一緒に申請に必要な情報(種名・サイズ・産地・応募者名・郵便番号・住所・電話番号)を書いた紙を同封する必要があります。持ち込みと比べてネックになるのがやはり生体への負荷だと思います。発送元の地域にもよりますが、発送には1日以上かかってしまいますし、届いてすぐに測定・撮影して返送されるかも正直わかりません。発送時のトラブルなども0とは言えませんので、大切なレコード個体を送るのは心配な方も多いと思います。

レコード更新したら貰えるもの

見事レコード更新できたら賞品がもらえるようです。賞品は総合評価の星の数によって変わるようです。また、厳密にはレコードは50mm以上の種類が対象となっている為、50mm以下の種類では賞品がもらえないようですが、応募は受け付けていて記録発表はされるようです。賞品は下記の通り。

・掲載誌のBE-KUWAがもらえる
・評価によってレコードカードや昆虫ゼリー

基本的に50mm以上の個体で更新できたら掲載誌がもらえるようで、総合評価が4.5以上になってくるとゼリーやレコードカードが届くようです。レコードカードにも種類があるようで、評価によってグリーン、ブラック、パープルの3色があるみたいです。クワガタ飼育界のトロフィーみたいで憧れますね!

最後に

今回はクワガタ飼育レコードコンテストに初めて申請する機会に恵まれて本当に嬉しく思います。もしかしたら私よりも大きいサイズの個体を申請している人がいるかもしれないので、今年BE-KUWAに載れるかどうかはわかりませんが、いつかBE-KUWAに「わたくわ」の名前が載ることを目指して、これからもクワガタ飼育に励みたいと思います!

参考記事

オオカブトの部屋 BE-KUWAレコード獲得&反省とか

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